年賀状の印刷
写真入り年賀状の印刷方法をご紹介~レーザープリンター編~
17.12.15
12月に入ると、本格的にお正月に向けての準備に入られる方も多いのではないでしょうか?
その中でも特に準備に時間がかかるのが年賀状。
年賀状作りを始めるにあたり、いろいろ下調べをしている方もいらっしゃると思います。
今年の年賀状は写真入りのものを印刷会社に注文しよう!とお考えの方は、
印刷方法については考えていますか?
実は写真入り年賀状の印刷、と一口に言っても、
家庭用のプリンターで印刷するのとは違い、プロの印刷にはいろいろな方法があります。
今回は、年賀状に直接印刷する「レーザープリンターでの印刷」について詳しくご紹介いたします。
5工程を経て印刷するレーザープリンター
レーザープリンターによる印刷とインクジェットプリンターによる印刷は
比較されることが多いですが、この2つは印刷方法が異なります。
インクジェットプリンターがインクを紙に吹き付ける方法で印刷しているのに対して、
レーザープリンターはインクの粉を紙に貼り付けて
固めて印刷しているようなイメージです。
レーザープリンターは高速で印刷できることが特長ですが、
実は以下の5段階の工程を経て印刷しています◎
・帯電
・露光
・現像
・転写
・定着
何だか難しい言葉が並んでいますが、ひとつひとつご説明していきます!
レーザープリンターの印刷工程①帯電
レーザープリンターの中には、ドラムという黒い筒があります。
このドラムに、トナーと呼ばれるインクの粉をくっつけるために、
静電気を帯びさせていきます。
この作業を帯電と呼びます。
レーザープリンターの印刷工程②露光
ドラムが十分に帯電したら、印刷内容をドラムにレーザービームで照射していきます。
これが「露光」です!
この工程でレーザービームを使うことから、
レーザープリンターと呼ばれるようになったようです。
ドラムにレーザービームを当てると、その部分の電圧が低くなります。
レーザープリンターの印刷工程③現像
ドラムに露光して、印刷内容の部分の電圧が低くなったら、
トナー(インクの粉)をドラムに近づけます。
そうすると、電圧の低い部分にだけ、トナーが移動するのです!
この工程を現像と呼びます。
レーザープリンターの印刷工程④転写
いよいよドラムについたトナー(インクの粉)を用紙に移動させていきます。
ドラムに帯電させていた静電気と逆の静電気を用紙に帯電させることで、
トナーが用紙に移動していくのです。
(例えば、ドラムの静電気が+の場合は、用紙の静電気を-にします。)
この工程が転写です。
レーザープリンターの印刷工程⑤定着
用紙の上にトナーが載ったら、圧力と熱を加えて用紙とトナーをくっつけていきます。
この工程を定着といいます。
アイロンで押し付けるようなイメージですね◎
このような工程を経て、レーザープリンターによる印刷ができあがるのです。
レーザープリンターの印刷は、版画に近いようなイメージだと思います。
実はコピー機も同じ原理で印刷しているのですよ。
レーザープリンターはこの5工程を経て、高速で印刷しています◎
レーザープリンターを使った印刷は、耐久性に優れ印刷のコストが抑えられます。
レーザープリンターの特長の一つ目が、普通紙に印刷ができること。
年賀状の印刷の場合、インクジェットのプリンターを使っていると
インクジェット用の年賀状が必要になりますが、レーザープリンターは
通常の「お年玉付き年賀はがき」に印刷ができるんです。
水にはそれほど強くありませんが、
印刷したときのインクの滲みは少なく、鮮明に印刷できます。
耐久性に優れているのが、レーザープリンターを使った印刷の長所です。
写真入り年賀状を印刷したい場合、
やはり銀塩プリントなど写真の印刷に向いている印刷方法よりも質は落ちます。
しかし、
「それほど鮮明に印刷できなくてもいい。」
「コストを抑えて写真入り年賀状を印刷したい。」
という場合でしたら、レーザープリンターを使った印刷でも十分だと思います◎
今回はレーザープリンターを使用した印刷について詳しくご紹介いたしました。